最近2017年3月上旬、駐車場に車を止めて降りた時
その付近では聞いた事も無いようなにぎやかな鳥の声が聞こえた。
白鳥の湖で有名な瓢湖の中継で聞くような大群の鳥の鳴き声
びっくりしてまわりを見たがな何もいなくて不思議に思ってさらにきょろきょろしたら
既に真っ暗な空に鳥の大軍の影があった。
呆然!
こんなこと初めての体験!
黒い影で暗い空が背景なので鳥の形は解らず、この時点では何の鳥かは不明・
ただ隊列らしいものが見えた。それもかなり真ん中を先頭にして横に広がった長い隊列。
※上記はイメージ
3月上旬の暗闇の空を賑やかに飛ぶ鳥の大群を見たのは初めて。
で、調べてみました。
まず鳴き声から
Youtubeで瓢湖の鳥の鳴き声を探しました。
まさにこの鳴き声でした。
飛んでいたのは白鳥です。
鳥って夜も飛べるの?鳥目っていうように夜は見えないのでは?
※鳥目をwkipediaで調べると夜盲症が出てきまして、鳥についても書かれていました。
引用させていただきます。
夜盲症(やもうしょう、英語: Nyctalopia)は、暗部の視力が著しく衰え、目がよく見えなくなる病気。俗に鳥目(とりめ)と呼ばれる。…
…なお、鳥類は全て鳥目と誤解されることが多いが、ニワトリなどを除いて鳥類は暗部でも視力を持つものが多い。
とのこと。夜もしっかり見えているようです。
私が見たものを整理すると
夕方の既に暗くなった空を南から北へと大きな隊列を組んで飛行する白鳥だったのです。
昼間飛ぶハクチョウは下記です。
※上記写真は無料サイトphoto-acより
ここで疑問
1、何故鳴きながら飛ぶのか?
2、ねぐらに帰っていたのか?渡っていたのか?
1、何故鳴きながら飛ぶのか
夜飛ぶコウモリが超音波で位置を確認しているということは有名な話。
白鳥もそれが目的では?と思いまして、様々に検索しましたが見つかりません。
しかし「はてな」にありました。
このページ内の解答は英語サイトに書いてあるものを訳され答えられているようです。凄いです。
逆に言うとこういう身近で素朴な疑問に答えられるサイトが無いということで、鳥関係の学会や動物園・博物館は何をやっているのでしょう。(皆さん探しきれなくて質問サイトにいっているようです。)
この「はてな」のようなQ&Aのサイトがいくつかありますが、とても良い働きをしていますね。
で、答えは上記ページをみてください。
私の推理はほぼ当たっていました。
鳴き声で仲間と位置情報やその他情報を交換しているようです。
そうでないと夜は飛べませんよね。やっぱり。
2、ねぐらに帰っていたのか?渡っていたのか?
どうみても渡っているように見えるのですが、時期的に早すぎように思います。
白鳥の時期を調べてみました。
下記にありました。
★ハクチョウ・カモ類の飛来経路及び移動状況について(環境省)
白鳥に送信機をつけてシベリアに帰るまでを追跡したものです。
素晴らしい。
これを見ますと
太平洋側・仙台附近の白鳥は早いものは
3月1日渡り開始→4月2日北海道→5月5日サハリン(樺太)→5月14日シベリアインディギルカ川流域の湿地帯に到着
日本海側・新潟附近の白鳥で早いものは
3月13日渡り開始→4月9日北海道→5月8日サハリン(樺太)→5月29日シベリアコリマ川河口付近の湿地帯に到着
となっています。
今年は3月上旬で新潟平野の雪はほとんど消えています。
上記調査の2011年と比べ10日くらい早い日程で渡りを始めたとみるのが良さそうです。
最後に、いろいろ調べているうちに夜に鳴きながら渡る白鳥のビデオを発見。
下界に灯りがある時は白く見えるのですね。ビデオの最後の方は真っ暗に、私が見たものはそれでした。