冷え込んだ冬の夜
空に星やら星座やらがきらめいている。
最近では凄い方かな。
で、20年くらい前、1回きりの満天の星を見た事を思いだした。
あれは立山に登る前の前泊キャンプした扇沢。長野県の大町から入ってゆく深い沢の奥だ。
その夜、そこの駐車場の空は星だらけになった。
海抜1500m、ここも上高地と同じくらい五千尺。
テント設営の際、ふと見上げたら空全部が星だった。
呆然。
しかも輝き方が違う。
ギランギランと輝いてた。
とにかくキラキラどころではない、ギランギランなのだ。
そんな星空を見たのはその1回だけである。
その後3000mの稜線で空を何度も眺めたが、ギランギランの空に出会わなかった。
SF小説に「夜来たる」というものがある。
有名な、アイザック・アシモフの短編小説。
多くの少年がはまるように私も一時期SF小説をあさった。
で、この奇想天外の小説は強く記憶に残った。
とある太陽系では太陽が6つも有り、生物が住むその惑星では二千年に1度しか夜が来ない。
ネタバレになるので詳しくは書けないが、その惑星の科学者がそのことに気付くが・・・。
私たちが宇宙のただの一員でしかない事をそれとなく地球人は知っている。
巨大都市とかが出来るまでは夜の空は星だらけだったらしい。
「あれは何だろう?」
それが宇宙の解明へ繋がって来たわけです。
が、その惑星の人は二千年に一度だけそのことを知るのだ。
見えないものが見えた。
「私たちは特別では無い」
今の私たちに見えないものが見えた時どうなるのか・・・。
そんなこともちょっぴり考えたくなるSF小説でした。