地方創生に欠けている「チーム感」・・中越から消雪パイプ組合とチーム中越の事例

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 「地方創生に欠けている「チーム感」の作り方: 意外と話し合わない地域の人たち」につづく記事です。

本文と少しずれるかもしれませんが「チーム感」ということなので、

中越自体の強さを消雪パイプ組合チームの活動・・・1

多種メンバーでチームを形成したのが、熊本地震でも活躍して話題になったのが「チーム中越」の活動・・・2

 この2つを紹介します。

 

1、まず「消雪パイプ組合」について

東洋経済の記事に「最初に危機感を共有する」ことです。 とありましたが、新潟県中越では毎年冬になるといやがおうでも危機感を共有します。

それで、雪の降る前、11月くらいに町内組合員参加で消雪パイプの配管やノズルの点検整備を行います。

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その際に、道路消雪にプラスして除雪全般の事も問題があれば話し合います。

各家庭の切実な事なので全て本音。

でも言い過ぎないように公と私をバランスとりながら合意します。

このように自主防災組織もなにも無い時からとっくに自主防災はされています。

(もし美しい自主防災組織マニュアルがあってそれと比べれば見劣りのする組織かもです、が災害時には機能しています。)

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上記は、消雪パイプの消雪が追い付かない時に総出で道路を開けているもよう。

朝6時30分くらいです。打ち合わせ無しでこの通勤通学前の時間に除雪しています。

これも「公の場(総会と点検時のミーティング)で本音の話し合いがおこなわれている」ためです。

 

2、続いてチーム中越

 チーム中越は今回の熊本地震で官民一体ユニットで被災地を訪れ「チーム」の強みをいかんなく発揮しました。

その辺は以下を参照

Yahoo!ニュース 【災害支援】長岡市の官民協働型支援に学ぶ 江川紹子

そんな中で、ひときわ目を引く存在が、新潟県長岡市が派遣したチームだった。市職員だけでなく、地元のNPOなど民間組織がつながる「チーム中越」のメンバーをセットで派遣する官民協働型支援を行っていた。

・・・このほか、長岡市の森市長が意図をもって今回官民一体で送り込んだことを解説されています。江川さん、さすがジャーナリスト、上手に大事なことを聞き出されています。 ぜひ、お読みください

 

他にも、NHKや地元議員など様々にチーム中越のことを取り上げられていました。

では、チーム中越とはどのようなものであり、普段何を行っているのでしょう。

 

 チーム中越の目的(HPより)

わたしたち中越は、7.13水害、中越地震、中越沖地震、平成18年豪雪など度重なる災害で被災し、その度に世界中から支援を受けて復興を遂げてきました。この中越が経験した被災から復興そして持続可能な地域づくりへとつながる一連の知見は、非常に貴重なものであり、その知見を次の被災地の復興に役立てることは我々中越の責務でもあります。

 チーム中越では、中山間地ならびにアジア諸国等で発生した災害に対して“顔の見える”復興支援を行うと共に、互いの被災・復興の知見を共有し、高め合うことで、一方的に支援するだけではない、大いなる学びの循環を作り上げつつ、同時に人材の育成も行っていきます。

 

災害支援の他に普段何をやっているのでしょう。

まず、もっとも大事なのは勉強会でしょうか、被災時に備えて様々な分野から講師を呼びチーム中越の構成メンバーが話を聞き意見交換してそれぞれの考え方や立場、そしてなにより担当者の人柄を知ります。(皆さん、うすうす気づかれているでしょうが、勉強会がチーム作りの最も大事な要素です、この場で発表者と聞き手の間で気脈が通じるのです。パコーン、プルプル)

今までの勉強会が見れるページがありました.

 

長岡協働型災害ボランティアセンター(チーム中越とほぼ同じ構成):アーカイブ: チーム中越

 このページに今までの勉強会が詳しく掲載されています。

いくつか挙げてみます。

第1回広域災害支援対応検討会・・・長岡市社協、国際ロータリー、市内NPO団体など、災害時に長岡で協働・連携して災害支援活動を行う団体の皆さん方々にお集まり頂き、広域災害時の物資支援を中心に議論を行いました。

第3回長岡災害ボラセン勉強会「災害時の消防団との連携を考える」・・・まず、長岡市消防本部より消防団の概要(各方面隊管轄区域、組織体制、報酬、災害時の連絡体制)についてご説明頂いた後、消防団の方から昨年7月豪雨の際に消防団がどのように動いたかについてお話しいただきました。また、消防団の方々にも災害ボランティアセンターがどのような組織なのか、また災害時にどのように動くのかを知っていただくために、災害ボランティアセンターの概要についても説明させていただきました。

第5回長岡災害ボラセン勉強会「災害時の障がい者支援を考える」を開催しました・・・ろうあ、内臓疾患、自閉症の当事者・関係者の皆さんをお招きして開催され、ボラセンメンバーの他に安全士会や行政、市議など計30名ほどの方々が集まられました。

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 私もこの集まりにはほぼ毎回出ているのですが、様々な機関がお話しをして意見交換をしているのがわかります。

障害者の回には障害を持たれている本人が避難時に困ることなどを伝え、併せ福祉団体の日頃の活動を深く知ることができました。

たいそうな会議でも無く、こういう気軽な検討会で本音が交わされ易い気がします。

 消雪パイプ組合はそういう性質の組織であり実稼働しています。

チーム中越は複合的な問題(多様な人が来る避難所等)に対応する時に有効なチーム作りと言えそうです。

 

続いては、「係わること」に注目している考え方「地域参画総量」、その修正版を見てみます。

 

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