インバウンド、国土交通省観光庁の戦略!白馬・妙高・志賀+野沢、特にオーストラリア人の激増について

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長野県野沢スキー場でオーストラリアスキーヤーが遭難して助かったニュースや、新潟県妙高高原赤倉温泉のホテル旅館に外国人経営者が増えているとかのニュースを連続して耳にし、いったい何が起きているのか。どうしてこうなったのかネットで探っているうちに

「オーストラリア・スキー観光客誘致推進事業」なるものがあって、長野県白馬・志賀高原及び新潟県妙高高原が「長野・新潟スノーリゾートアライアンス実行委員会」を設立・連携した大成果のようなのです。

順を追ってみてみます。

 

まず

平成20年11月18日 国土交通省 観光庁国際交流推進課

コンテンツ・日本ブランド専門調査会 ヒアリング資料(PDF)

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中身を見てみます。

1、観光立国推進基本計画の概要

■観光立国推進基本法の制定(平成18年12月)

・基本法第10条の規定に基づき、観光立国の実現に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、 「観光立国推進基本計画」を策定(平成19年6月閣議決定)

基本的な方針:国民の国内旅行及び外国人の訪日旅行を拡大するとともに、国民の海外旅行を発展等

  • 次に目標として外国人旅行者数・日本人の海外旅行者数・日本人の国内宿泊数・我が国での国際会議開催件数があげられ。
  • 計画期間は5年

となっていました。

 

その中で重要なものがビジット・ジャパン・キャンペーン

1-2ビジット・ジャパン・キャンペーン

ビジット・ジャパン・キャンペーンとは、2010年までに訪日外国人旅行者数を1,000万人にするもの。

2007年までに訪日客が314万増加した。

地方ごとにビジット・ジャパン・キャンペーン地方連携事業を行い、その中にオーストラリア・スキー観光客誘致推進事業(長野県白馬・志賀高原及び新潟県妙高高原)があったのです。

他には

  • 台湾向け北陸地域の誘客推進事業(立山黒部アルペンルートを中心)
  • 中国向けスキーツアー造成事業(北海道)
  • 韓国向け夏の祭りをテーマにしたツアー造成支援事業(青森県及び秋田県)
  • ブランド「九州」発信事業(九州各県)
  • 日仏観光交流年事業(金沢・熊野古道・高野山・直島・宮島)

 

 1-3、オーストラリア・スキー観光客誘致推進事業成果

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引用させてもらいます。

事業概要

  • 長野県白馬・志賀高原及び新潟県妙高高原が「長野・新潟スノーリゾートアライアンス実行委員会」を設立し、連携。オーストラリアからのさらなるスキー客誘客拡大のため、現地スキー博旅行会社との商談、雑誌広告等事業を複合的に展開。

ポイント

  • 平成18年、北陸信越運輸局が、白馬におけるオーストラリアからのスキー客増加を踏まえ、志賀高原、さらに県境を越えて妙高高原のスキー関係者による連携の枠組みの構築を働きかけ、オーストラリア向けに広域的なプロモーション事業を展開。
    (*平成19年には、野沢温泉がこのアライアンスに参加。)
  • あわせて、運輸局のアドバイスにより、地域においても長野駅からのアクセス交通の確保、夜間循環シャトルバスの運行、外国語標記の充実飲食店ガイドマップの作成等の受入対策を実施。

事業の成果

相乗効果により各地でオーストラリア人スキー客が増加
【オーストラリア人入り込み客数】

  • 白 馬:H17 6,076人→H19 12,049人(98.3%増)
  • 志賀高原:H18 3,832人→H19 5,105人(33.2%増)
  • 妙高高原:H18 344人→ H19 573人(66.6%増)

  (志賀・妙高は18年シーズンから統計開始)

 上記数字を見ますと、白馬が圧倒的に多く妙高高原にはオーストラリア人は少ししかいません。しかし、2016年にこの時点の白馬をはるかに上回るオーストラリア人がやってきます。

 

2、2015年の施策

次に近年の北陸信越運輸局 長野-新潟スノーリゾートアライアンス実行委員会のプレスリリースを見てみましょう。(平成27年、西暦2015年2月13日付)

日本を代表するスノーリゾートエリアである長野・新潟でのスキーの魅力を、豪州に向けて発信します。(pdf)

豪州のメディア、プロスキーヤー及びプロスノーボーダーを招請します。本事業は、日本を代表するスノーリゾートエリアのパウダースノーと多彩なコースを体験・堪能していただき、プロの目から見た当該エリアの魅力を専門誌やSNSにより、豪州のスキー愛好家に向けて発信してもらうものです。

 

3、妙高高原の成果

新潟県は平成27年度本県外国人宿泊数調査結果を発表しています。

平成27年度本県外国人宿泊数調査結果(pdf)

この年の新潟県にオーストラリア人は なんと27,485人泊しており、そのほとんどが妙高高原のある上越地区です。また、上越地区のほとんどは妙高高原です。

人数と人泊数は異なるものですが(人泊数は多泊すると増える)比べてみます。

妙高高原

平成18年(2006年)・・・ 344人

平成19年(2007年)・・・ 573人

平成26年(2014年)・・・19,822人泊(上越地区全体)

平成27年(2015年)・・・27,485人泊(上越地区全体)

まあ、何という伸びでしょうか。

 

国土交通省 観光庁国際交流推進課と長野・新潟スノーリゾートアライアンス実行委員会の大成果ですね、素晴らしい。

 

 

この妙高高原の赤倉温泉では、旅館・ホテルの経営者にオーストラリア人がなるケースが増えているそうです。

その件はこちらを

妙高高原赤倉温泉の外国人経営旅館・ホテル、妙高の外国人観光客の伸び率など

 




 

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