本当に見えなかったものが見えた時、見えていたのに見えなかったとき。
アイザックアシモフのSF小説は文明を滅ぼし、長野県阿智村は村おこしに大成功した。
共に満天の星空のお話し、ここ二日間でこの二つが目の前を過ぎて行った、で、そこから見えたものを。
1、検索ワード・アシモフのアレに
昨日自分のブログの検索ワードに「夜が来て星がたくさんあることに気づく 短編小説」というものがあった。
どんな検索をかけてサイトにやって来たか、インターネットは解るようになっている。
このキーワードは文章である、恐らく私のブログでは過去最長。
「ほほーこのキーワードだとあのページに来たんだね」
こんな楽しげに饒舌な検索で引っかかるようなページ構成だったかな?と思いつつ検索にかけてみた。
で、開いたら自分のページが1番だった。げっ
前にも書いた、立山登山の前の扇沢で見た満天の星が唯一の体験。
アシモフの小説ではある惑星は6重太陽の太陽系なので2000年に1度だけ夜が来て満天の星空が見え、広大な宇宙の存在を知る。
見えなかったものが見えた時・・・この小説は悲劇で終えます。
2、東洋経済、書いてくれます阿智村の満天の星空
で、もう一方の阿智村はキレイな星空が見えていることの価値に全く気付かなかった人たちのお話し。
日本一地味な村、阿智村に人が殺到するワケ(東洋経済)
またしても東洋経済、興味深い記事を書きます。
・・・山頂のスキー場に行っているという噂を知った。実はそこで見える満天の星空を、彼女と2人っきりで楽しんでいたのだ。・・・
・・・しかも花桃とは異なり季節も問わない。さらに「日本一の星空」なので希少(Rare)だし、真似しにくい(Inimitable)。まだ組織的な取り組み (Organization)はないが、これはこれから作っていけばいい。・・・
・・・「地方創生」という言葉は、何やら難しそうに聞こえるかもしれない。しかし、この阿智村の取り組みは、「地方創生」とは、「地域の魅力を高めること」に尽きるということを教えてくれる。・・・
村の人達は星空を眺めていてもその価値に無頓着だったようです。
でも、よそ者・若者・ばか者は狂喜します。で、その狂喜を冷ややかに見るのが多くの田舎。
今、阿智村には年間を通して観光客が来ているようです。
3、作られたそこにあるような魅力では無く、事実そこにあるもの
他の市町村もやっているからという「作られた魅力」づくりは私達の周りにいっぱいあります。
で、うまくいっている事になっています。
地域にお金を注ぎ込むという目的では成功でしょうが、本当の魅力に気づかないで「いかにも」の方向で終わらせるのってもったいない。
ここ数年、自分の地域をうろついてみてとんでもなく光り輝く地域であることを知りました。
その一部の写真
様々な技術が露出、治水の歴史や
国が越後に鉄道を通す凄い事業、
ほんの身近にも凄い人達の歴史があります。
で、
- 「夜来る」は、知らない世界、価値観を
- 「阿智村の星空」は、眼にしているのに気づけない価値観を
教えてくれてる、そうなんだと思います。
私たちは外の価値観を知らないし、既に持っている宝物も、何も知らないのでした。
常識者を集めても、その二つは一つも見えないでしょうが
よそ者・若者・ばか者は両方とも見えている気がします。