御嶽山噴火の遺族提訴。ネット上では相も変わらず、やれ金目当てだとか、噴火など予知できるわけがないとか、火山だから噴火リスクは付き物それでなお入山したのだから自己責任とか、少し読めばわかりそうなことを読まずに揶揄するようなことが多い。整理してみます。
まずは報道から
★御嶽山噴火で遺族提訴=「警戒レベル引き上げ怠る」-国、県に賠償請求・長野(時事ドットコム)
一部引用
…2(火口周辺規制)に引き上げる基準の1日50回以上の火山性地震に該当しており、…
…地震計2カ所が13年から故障しているのを知りながら、放置していたと指摘。…
その他詳しく書かれています。まずはぜひ一読を!
私達の社会の脆弱な部分?
この問題は、私達の社会が抱える脆弱性の表れかもしれずキチンと裁判で双方の考え方を出し合ってこの社会の在り方を考えていただければと思います。
起きていない災害に対しての規制は難しい。日本中多くの観光地が「結局災害など何も無かったじゃないか、規制で失った客、どうしてくれる」という思いを持ちます。観光地だけでなく、普通の災害の避難準備情報や避難勧告・避難指示などでも空振り(何も災害は起きなかった場合空振りという)を恐れて発信できない自治体も数多くあります。市民も従わない方が多いです。
私達の社会はなんとなくそういう方向に歪み、なんとなくそこが脆弱になりつつありそうに見えます。
そこでネット上から資料を集めて提示し、御嶽山の場合はどうすればよかったのか考えてみましょう。
当然規制していればよかった事になると思いますが、それは実際どの時点が妥当なのか、それは実際現代社会においてこの国民性の中においてどのようにして可能になるのか考えてみれればです。
検討材料を3つ上げてみます。
1つは、各火山における噴火警戒レベル引き上げの基準を毎日新聞から
2つ目は、なぜ御嶽山ではレベルを上げなかったのかをiRONNAから
3つ目は、今回の訴訟の元になった日の火山性地震の気象庁発表情報から時系列で綿密に記録したツイッターまとめをtogetterから
【地震計2カ所が13年から故障しているのを知りながら、放置していた】件はそれが原因になったのかどうかは判断できる材料がないのでここでは触れません、ただ観光立国をめざし、観光立県の長野の地において本当にこのような事になっていたとしたならば、長野県の他の観光地も同様と見るべきでしょう。怖いですね。
1、日本の火山:噴火警戒レベルを2に引き上げる主な基準一覧(毎日新聞)
火山ごとにレベルの引き上げる基準を決めてあるそうです。
とくに大事なのは火口付近の付近の規制であるレベル2に引き上げるとき、ここではレベル1から2へ引き上げる基準についてまとめられています。ぜひ目をお通しください、近くに火山のある方は念入りにチェックを。
2、御嶽山噴火 なぜ警戒レベルは1のままだったのか(http://ironna.jp/)
一部引用
ではなぜ、気象庁は、警戒レベルを、ずっと1の「平常」のままにしていたのだろうか。
気象庁は何を見て判断していたのか様々に推測、そしてどうするのが良いかを提案しています。ぜひ一読を。
3、手記・火山地震情報も追加:御嶽山:朝からのタイムライン、入山した人(写真多)・近くの人等のツイート(togetter)
一部引用
予兆地震?等のツイートも追加。
噴火に繋がるのか判断難しいもののようですがこういう情報がもっと公になれば国民・登山者の自主判断に結び付くかもです。
9/11(木)10時20分 気象庁地震火山部の情報:火山名 御嶽山 火山の状況に関する解説情報 第1号 からまとめが始まっています。
実際に山に居た人の数々の写真やツイートがまとめられており、今読んでもスリリングです。
実際この一連のツイート中に多くの人が亡くなられている訳です、ご冥福を祈ります。
以上の3つのサイトから、私が思うには日本の自然の観光地は美しければ美しいほど危険をはらんでいる訳なので、普段から災害リスクを考えるべきだと思います。
それに備えているところを観光のPRポイントにすべきだと思います。
だから、2の「御嶽山噴火 なぜ警戒レベルは1のままだったのか」でも言われるように、あらゆるデータを公開して見やすい場所で見せるのが最も大事なように思います。
いかがでしょうか。
最後に上記のtogetterを貼っておきます。