お正月1月7日に内田樹さん(自らも農業・林業を支援)のツイートで田舎移住がホットみたいと知ったのです。
インデックス
- 国や行政の支援
- で、どのくらい移住しているの
- 新しい傾向:やっぱり移住は進んでいるよう
内田さんのツイート
AERAげんこえくり、送稿。若者の地方回帰趨勢について書きました。過去4年間で、自治体の支援策を利用しての地方移住者は9000人で3倍増。ここには行政に頼らず自力で地方移住した人たちは含まれていませんので、実数は不明。おそらく数万というあたりでしょう。
— 内田樹 (@levinassien) January 7, 2015
と
この地方回帰現象は政府のいう「地方再生」とは無関係な文脈の出来事です。限界集落への入植や小規模農業は「生産性の高いビジネス」とは無縁なものです。移住者たちにとっての問題は「どうすれば金が儲かるか」ではなく、「どうすれば人間らしく生きていけるか」なのです。
— 内田樹 (@levinassien) January 7, 2015
とツイートしたのでチェックすると、実際に移住した人のツイートも繋がって出てきて
「えっ、そんなに多いの?」と疑問にもって調べようかというところです。
1:政府・地方自治体の支援
いわゆる限界集落への支援は政府等が地域おこし協力隊・集落支援員等というものを作っています。
- 限界集落(Wikipedia先生): 過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になって冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になっている集落を指す
- 地域おこし協力隊(総務省): 地方自治体が、都市住民を受け入れ委嘱。地域おこし活動の支援や農林漁業の応援、住民の生活支援など「地域協力活動」に
従事してもらい、あわせてその定住・定着を図りながら、地域の活性化に貢献。
- 集落支援員(総務省): 地域の実情に詳しく、集落対策の推進に関してノウハウ・知見を有した人材が、地方自治体からの委嘱を受け、市町村職員と連携し、
集落への「目配り」として集落の巡回、状況把握等を実施 - 復興支援員(総務省): 被災者の見守りやケア、地域おこし活動の支援等の「復興に伴う地域協力活動」を通じ、コミュニティ再構築を図る
移住自体の支援
- ニッポン移住・交流ナビ(移住・交流推進機構): 自然豊かな環境で暮らしたい」「移住先で新しいことにチャレンジしたい」―そんな移住者の受け入れに積極的な自治体が全国にはたくさんあります。今回は移住者を応援する2014年度版の支援制度を「住まい」「仕事」「結婚・子育て」のジャンルから紹介します。
- NHKニュースおはよう日本特集「若い世代の“移住”を呼び込め」:高知県の取り組み、移住した人、移住をやめた人・・・
上記は国や地方自治体の支援です。
2:で、どのくらい移住しているの?
内田さんのツイートによると
■自治体の支援策で移住した人は、この4年間で約9,000人と3倍増とのこと。
まず、「4年で3倍」のソース
<地方移住>4年で2.9倍 「首都・近畿圏から」3割(毎日新聞):地方自治体の移住支援策を利用するなどして移り住んだ人が2013年度に8169人に上り、4年間で2.9倍に増えたことが、毎日新聞と明治大学地域ガバナンス論研究室(小田切徳美教授)による共同調査で分かった。
■一方、自力の地方移住は数万人(データは示されていない)とのこと
これは大変、数万人は多いです。
そこでその数万人のデータを探しましたが見つかりません。
3:新しい傾向:やっぱり移住は進んでいるよう
とりあえず、移住した人のブログや、移住理由・傾向などをまとめたサイトをあげます。
●移住者ブログ
- まずは有名な「まだ東京で消耗しているの」:イケダハヤト氏のブログ、高知県に引っ越したブロガー、過激なタイトルですね^^。高知県の話題がもちろん多いですね。
●移住理由まとめ
山村フロンティアポリス【若者の田舎暮らし急増中!移住した若者10人に聞く「なぜ田舎?」】:行政支援・行政のデータかどうかはわかりませんが、移住理由とか面白いですね、以前と比べ多様になった気がします。
●傾向:田舎に移住
現代ビジネス記事 「田園回帰」が始まった 子育て世代も都市から田舎に移住 「地方創生」へのうねりになるか[田園回帰]
【地域人口を毎年1%取り戻せば】:東京・本郷の東大弥生講堂で開かれたNPO「中山間地域フォーラム」のシンポジウムでの小田切徳美明治大教授ほかの意見 のポイントをあげます。
- 増田リポート(消滅する市町村523)が「将来消滅するなら撤退すべきという『農村たたみ論』に悪用されるおそれがある」
- 東日本大震災以降の田園回帰の動きを反映しておらず再推計が必要
- 『田園回帰』傾向が特に小規模自治体に出ていることを過小評価してはならない
- 島根県の山深い『田舎の田舎』で子育て世代の移住が目立っている
- 中山間地域全218地区の3分の1を超える73地区で、4歳以下の子ども数が増えていることが分かった。
- 藤山氏は「毎年1%だけ取り戻せば、人口減少、高齢化、少子化をストップできる」と強調
田舎に移住する若者の実態を各種機関は調べて公表してもらいたいですね。この国の中で生きてゆく選択肢の一つに田舎がなりそうな気がします。
経済的に精神的に都会や都市で生きづらくなった人の受け皿が、都会に吸い取られてきた田舎に自然に出来ていたのかもしれません。
言わば、過去の政策の生んだ新しい国の形が見えつつあるのかもしれません。
個人的に、過疎の進行ばかり見てきましたので「島根県の山深い『田舎の田舎』で子育て世代の移住が目立っている」って想像もできない事でした。
すごい。