内閣府の防災4.0未来構想プロジェクトの思い切った日本社会への批評提言

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岩泉町の水害の惨状を見て、特に川沿いの老人施設がなんと平屋建てで、しかも避難準備情報という老人や障害者などが避難すべき段階で避難せず、水が来て避難させようとして、もはやどうにもならなかったという、呆然の状況。

  1. 避難準備情報に取り組めない
  2. 防災4.0未来プロジェクト
  3. 日本的な風土の克服

 

1、避難準備情報に取り組めない?

避難準備情報というのが出来てから10年くらい、それから様々な災害が襲ってきて、様々な防災機関が活躍・啓蒙してきてこの状態なんですから、防災関係の方々も呆然ですよね。

誰も真剣にやってくれないじゃないか!

そう思います。防災は、お仕事の中の優先順位ではかなり下に有るようです。

日本の社会の弱さが出ていると思います。

で、なぜせっかくの防災に関する取り決めを実行できないのか。

調べていて発見

今年2016年の内閣府の提言の中に勇気のある提言が有りました。

 

2、「防災4.0」未来構想プロジェクト

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このなかの「防災4.0」未来構想プロジェクト有識者提言 本文

4.災害等のリスク対応全般に係る基本的枠組み・視点

(3)我が国社会の特徴としての組織の同質性と責任の所在の不明確性

我が国社会が抱える根本的な問題として、その組織の在り方が挙げられ
る。我が国における組織の大きな特徴として、その集団としての同質性が
良い点として機能する反面、同時に異論が出にくい体質が欠陥となり得る
のである。このような集団としての浅慮、疑義を呈する文化の欠如、誰が
責任ある決定をするのか不明確であることの克服なしには、構造的な解決
には至らないものと考える。

 

 3、日本的な風土の克服

田舎の町内会とかPTA関係などガチガチの前例踏襲で、自分の任期を面倒を起こさずにしのげればOKという世界。

改革しようとする町内会長やPTA役員は大きな壁に当たります。

上記文章内に有る「同質性が良い点として機能する」なんてことはほとんどなくて、むしろこの文章を作った人たちがここで言いたいのはむしろ「同調圧」のほうなのではないかと思います。

 防災の専門家の皆さんがいくら頑張ってもこの日本的な風土にかないません。

ここを変えないといくら防災の専門家の皆さんが頑張っても好転しないように思います。そんな10年だったような、同じ状況で犠牲者が続いていますから。

 

 「我が国社会の特徴としての組織の同質性と責任の所在の不明確性」を、防災面だけでもなんとか克服してゆきたいですね。

 
—以下、関連本やグッズ—

 日本的な風土

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