以前、長岡市の長生橋の下を流れる信濃川の水には日本百名山と言われる山のうち20山に降った水、湧き出た水が流れていると書きました。
「新潟市萬代橋を流れる信濃川は日本百名山のうち28山の水のブレンド、長岡市長生橋は20、長野市落合橋は16」
今回は、贅沢にも長岡市民はその水を飲んでいる。とりわけ信濃川左岸の越路地域は自然の中でろ過された美味しい水として飲んでいるというお話しです。
つまりっすね、槍ヶ岳や穂高岳、八ヶ岳や志賀高原、谷川岳や越後三山の水が水道から出てくるようなものです。
河童橋と梓川と岳沢と穂高岳(上記写真は無料写真素材photo-ac.comより )
その水でご飯を炊く、お風呂に入る、そして水割りを飲む。
なんてロマンが有るのでしょう。
1、信濃川の水を水道に
2、左岸越路の水道
3、楽しみながら飲食とお風呂を
1、信濃川の水を水道に
下記地図の右下にある「信濃川の水を浄水」とあるのは妙見浄水場です。
旧長岡市の最も上流にあり、ここで浄水された水が最も多くの長岡市民に供給されています。
中央の上部にある「信濃川の伏流水をくみ上げ」とあるのは越路浄水場です。
赤茶色のラインは地下に埋設された水道管で来迎寺元町の丘の上の水道タンクまで伸びています。
どちらも、20名山の水を含んだ贅沢な水道になっているのです。
上記地図は地理院地図電子国土Webを使用
2、左岸越路の水道
さて妙見浄水場は信濃川の水を浄水して水道水にする一般的なものですが
越路浄水場の伏流水とはなんでしょう。
伏流水(ふくりゅうすい)とは、河川敷や旧河道の下層にある砂礫層、あるいは化石谷内の砂礫層中を流れている地下水(土壌水)で、地表の河川との水理的な関係が強いものをいう
伏流水を水道に使う解説が倉敷市の水道ページにありましたのでリンクします。ここのページの図を見ますとまさしく越路浄水場はこのままの姿です。
越路の施設は以下です。
ここで伏流水を汲み上げているものと思われます。
道路が真っすぐに丘に向かって伸びています。この道路の下を送水管が通っているようです。
途中川を渡る場所があり、送水管が出ていました。間違いないですね。
丘の上の水道タンクはグーグルストリートビューでも見れます。
これです。グーグルストリートビュー
上記はホームページなどをもとに調べたもので、水道関係者から伺ったものではありません。
ただ、各施設には水道に関することがはっきり書いてありますので、それと合わせた推測です。
正しく確認されたい場合は長岡市に問い合わせてください。
越路浄水場の水質検査が長岡市のページ(PDF)にありますので見てみましょう。
原水
【一般細菌】 (CFU/mL) 最高 14 最低 0 平均 2 【大腸菌】 0/12
給水栓(浦)
【一般細菌】 (CFU/mL) 最高 0 最低 0 平均 0 【大腸菌】 0/12
とのこと、原水にも細菌はほとんど存在せず、給水時は完ぺきに0になっています。
飲用井戸水の水質基準をみると「一般細菌 100個/mL以下 、大腸菌 検出されないこと」とのこと
そのまんま飲んでもOKなのかもです。
確か、水道に使うには塩素を加ることが必要なのでそれを加えただけで水道水に使っているとどこかで読んだ記憶。
越路はほぼ地下水そのままなんです。
3、楽しみながら飲食とお風呂を
さて、その水道からおいしい水が出てきます。
お酒はどうでしょう、上流の自然を思い浮かべてさらにおいしくいただけそうな気がします。
(上記写真右は無料写真素材photo-ac.comより )
ちなみに、越路には有名な酒造メーカー朝日酒造があります。
こちらは山から湧き出す地下水を利用しているようですが、その山は長野県「斑尾山」から信濃川と並行して越路の地で終わる「関田山脈」から続く山なのです。そしてもちろん朝日酒造で使う水道水は越路浄水場の水。
越路の水道水で20名山を味わえない方は(ほとんどの人)は朝日酒造のお酒を飲んで北アルプスや上信越の名山を思い浮かべるのも呑兵衛の手だと思います。
中央のとんがりが槍ヶ岳(上記写真は無料写真素材photo-ac.comより )
その昔、日本一高い山と思われていた槍ヶ岳とそして西穂高までの山行で、楽しいブログがありましたのでリンクしておきます。
ぜひ、お酒のおともにお読みください^^
紅葉の槍沢 / 槍ヶ岳~奥穂~西穂縦走(週末の海と山講座)