タイトルにあるのはある講演会で自遊人社長で里山十帖の経営者の岩佐十良さんが言われた事です。
新潟県人は自分達を解っていない
もう少し具体的に言うと新潟県には例えば茄子や枝豆が物凄い種類有り、収量も多いがかなりの部分を自分たちで食べてしまって外に出していない。自然公園(国・県・市町村含む)も長野県よりも広い恵まれたところだが自分達だけで楽しんでいる。
つまり物産を上手く売っていないし、観光客も思うように迎え入れていない、ということです。
新潟人は自分達の持っているものの価値が良く解っていない・・・価値の無いものだと思い、安売りばかり。
益々お客さんが減ってゆく・・・。
しかし、南魚沼市の旅館里山十帖では価値通りの価格で提供して喜ばれている。
というような事でした。
●2014年度 グッドデザイン賞 里山十帖 (都市づくり、地域づくり、コミュニティづくり)
●日本一予約困難?新潟県で話題沸騰中の人気温泉宿「里山十帖」とは
★枝豆の例
枝豆に関しては以前書いた事が有ります。
新潟県人が枝豆作付け1位らしいが自分達で食べてしまうので出荷が少ない、を調査
その基になったtogetterまとめがこれ
新潟人は枝豆を山ほど作って大部分自家消費しているらしい(作付日本1なのに出荷日本1でない)
この中にも
- 新潟では夏に美味い枝豆を食べられることを知らなかった。
- 何か茄子も美味いって言うじゃないか。
- これまだ絶対美味いもの隠されてるに違いないな…。
というつぶやきがある。
これかなり重要なツイートなので原本も。
そういや新潟に行くまで、新潟では夏に美味い枝豆を食べられることを知らなかった。で、枝豆を知って満足してたら、何か茄子も美味いって言うじゃないか。
うちの奥さんは茄子のこと教えてくれなかったんだけど、これまだ絶対美味いもの隠されてるに違いないな…。
— L (@lef_united) July 13, 2015
枝豆に関してはその後もっと詳しいものが出てきてます。
新潟の枝豆の消費量を数字で確認してみました(にいがたの地域活性化を応援するブログ 江口 知章)
ここは徹底的にデータをあげています。
・・・さやいんげん、さやえんどう、枝豆、そら豆などを合算した「さやまめ」の消費量、・・・
・・・「新潟市」が第1位となっています。2位である「東京都」の1.9倍の金額を支払っています。・・・
すっごいでしょ、ぜひページへ行ってみてください。
★自然も実はすごい
百名山も長野県に次いで2番目に多いとか(山梨と並んで)様々な資料を岩佐さんは出してきます。(すそ野を含めた数だそうです。…その名山の魅力は頂上にだけあるのではないですからね。むしろ頂上以外の魅力が100名山たらしめている気がします。)
私等新潟県人は何もわかっていない。
私がかろうじて見つけたのは強引な解釈
新潟市萬代橋を流れる信濃川は日本百名山のうち28山の水のブレンド、長岡市長生橋は20、長野市落合橋は16
これだと外国の観光客きませんね。岩佐さんの本当の解釈データでないと。
★その魅力を積極的にアピールしようと銀行や市が動き出した!
岩佐さんの講演は「ながおか 食と観光の展示商談会」
この商談会は長岡市では初めてのもので、首都圏からバイヤー等と業者の出会いの場になっているもののようです。
いつものようなイベントと思っていったのになんかスゴイ企画イベントで尻込み
おそるおそる聞いたところ「いいですよ、でもどちらのどなたか教えてね^^」と優しいお返事。
名詞出して確認してもらい入場させてもらいました。
変わろうとしている姿勢がひしひしと伝わってきます。
★岩佐さん
岩佐さんのお話しはどうしても聞きたかったので、来てみてよかったです。
私は岩佐さんが情熱大陸に出た時からのファンなのでした。この本、六日町の山すそで作っているのか、すげ、ありがたや。
でその後、岩佐さんがニュージーランドの温泉取材の時に「問いかけツイート」していたのものに「返答ツイート」したら返事をいただいた。
で、そのフットワークの良さに、ますます、単純なファンです、ハイ。
今までのような広告は通用しない(広告の効かない時代)
でここで岩佐さんはかなり重要なお話をされました。
特に印象深いのが「今までのような広告はもう通用しない」というもの。
★近年の爆発的な情報量の拡大
過去の情報量とスマホ時代になった今の情報量では量が全く桁外れに多い。
PCが出てきたときもインターネットが出てきたときもWebになったときもグラフに組み入れると真平らなグラフ、ここ数年で爆発的な情報量になっている。
★でもそれは個人情報の集積である
その情報の中身は「あっ、あいつも行った。こいつも行った。なにかあるねあそこには」という個人情報の集積。
まあ飛び交っているのです。情報が。
このとほほな私のブログでも1日に約1000人がやってきて約2000ページ読んでゆきます。
巨大な情報が生きているのを実感しています。
どんな狭い世界でも見ている人はいっぱい居るのです。
★マスを相手にしない
私は残念ながらまだお金に替えるものは有りませんが
お店を持っている人は今までのマス型の広告でなく、本当に好きな人にだけ届くモノを発信すれば必ず見つけてくれる。
その勝負みたいです。
やはり、岩佐さんは凄い人ですね。おおつかみなデータも人々の細かい動きも見ていて私達に伝えようとしています。
でも、残念なのがこんなに良いお話を聴きに行った人が少ない事。
このへんも新潟県らしいのですが
初めての商談会でもあり運営も手探りですよね。ご苦労様です。
こうやって一歩ずつ進んでゆくのでしょう。
★恐ろしき岩佐さん江口さんタッグ
私は「なまら」の江口さんが一生懸命にフェイスブックで宣伝していたので行ってみた。というところです。
あっ、そっかマス広告ではなくSNSで引っかかった口でした私も。
で、この商談会と岩佐さんと江口さんが目指すものをちょっぴりサポートできればとシコシコ書いているとこです。
あれれ、これって岩佐さんが言っていたことと同じ行動でした。
共感を得ることでネットを通じてどんどん広がってゆくって。
★岩佐さんの言いたい事
この日の岩佐さんは言おうとしていた事はここのページに大部分書かれています。
「データ重視」の仕事に潜むこれだけのワナ 「デザイン的思考」を岩佐十良氏に聞く (東洋経済)
ちょこっと引用
データでは長野県の軽井沢や伊豆・箱根などほかの観光地にもかなうはずがない。でも実際に住んだからわかる、自然や食文化など、ほかの土地には絶対にない魅力を発掘・発信できると気付いたわけです。
どでしょ、ビッグデータなどもいいけど・・・という興味深い話しがいっぱい、どぞ読んでください^^
★広告の利かない時代の詳しいブログ
詳しいブログが有りました→広告の効かない時代(hamayucco’s diary)
要点引用、hamayuccoさんよく聞いています、助かります。
ロジカルシンキング。これはのちにAIが担ってしまい
人間では勝ち目がなくなってしまう。
だからこそデザインシンキングがとても重要な時代になっていくそうです。
★で、最後に岩佐式メソッド
ミッション→ プランニング→ マーケティング→ アクション
という岩佐式メソッド(縮めるとMPMAでしょうか)、の紹介をされて終わりましたが、私の脳みそは既にオーバーヒート煙が出ていました。
本にされるそうです。
待てない方、今時点の近著は
里山を創生する「デザイン的思考」<里山を創生する「デザイン的思考」>
です。
そうでした、なまらの江口さんのお話しはこちらの都合で聞けませんでした。残念。