根本聡一郎さんの小説「プロパガンダゲーム」。
これはもうタイムカプセルだ
この小説には現代の全てが詰まっていて。しかもそれらが凄くリアルに描かれていて、さらにその心理状態も描かれているんですよね。
ですので後世の人がこの小説を読むと、その時代の社会はどうであったのか、政治・世界情勢はどうだったのか、そしてそれに対して国民・市民はどのように考え動いていたのか手に取るようにわかると思います、
そして、それだけにとどまらず、根本さんはインターネット・SNSに関して詳しく(twitter)、さらにゲームに関しても詳しい(全国のまちづくり系の人には驚愕「謎杜プロジェクト」)のです。
ですので、この小説はネットが縦横に使われ、ゲームのこと(これ扇動とかにも関わってきます、というかプロパガンダっゲームですから)も随所に使われており、まさにこの国の2017年近辺を全てを網羅しています。
恋愛関係は少ないのですが、好感のもてる男女が何人も登場していてその個性からもこの時代を知ることができそう。恋愛に至らなくてもその前段階はふんだんです。
ということで、この本は実は現代を凝縮した「タイムカプセル」なのではないか。と思うんです。
この本が出るまではtogetterというツイッターのまとめがタイムカプセルかなとも思っていましたが、togetterはどうしても集めるだけで整理の難しい側面(まとめ人にもよる)があって冗長過ぎて解りにくいことも多い、その冗長・混沌さが特徴でそこがリアルな記録といえばそうなのですが。
意図を持ってまとめにくい。それが特徴でもあるが、やはりもっと意図を入れてさらに解りやすくしたい。
やはり生の情報より、それを踏まえた創作「プロパガンダゲーム」という小説という手法には敵わない。
面白くて現代文明の記録にもなっている本です。
手元に1冊おすすめします。
そのプロパガンダゲームの出版された頃の全国のツイートがtogetterにあります。
それはこのページの最後に貼ります。
その前に
プロパガンダゲームのeスポーツ化
で、プロパガンダゲームって充分eスポーツ(electronic sports)になると思うんですよ。
こんなツイートがありました。
#プロパガンダゲーム 読みながらリアルなイベントとして参加できたら面白いだろうなと思った。トーク型RPG形式としてできそうなのと、ボードゲームとして形をつくるのもありなのかな。
— 長岡紅蓮 (@nagaokaguren) December 1, 2017
なるほど!
映画化してほしい、映像で見たいというツイートもいくつか見かけました。
これ実際に見てみたいですよね。
どうせならeスポーツで
eスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)Wikipedia」
wikipedia:複数のプレイヤーで対戦されるコンピュータゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える際の名称。eSports(eスポーツ)と省略した形で使われることのほうが多い。LANパーティの中から生まれたとされる。
高額な賞金のかけられた世界的な規模の大会などアマチュアから年収1億円を超えるプロゲーマーも存在し、世界の競技人口は5500万人以上となっている。
もう一つ記事を
★プロゲーマーに世界が熱狂 「eスポーツ」出遅れる日本(朝日新聞)
プロパガンダゲームをスポーツみたいに観戦する。
小説のように4人対4人でスパイが1人ずつ居るのもリアルで複雑で面白い。
で、このプロパガンダゲームなら会場にいる人はもちろん、全国からも参加料を払って一般国民役で参加できるわけです。
怖いのは、そのまんま政治にも応用できそうなところ。
政治家には怖いでしょうね。
最後にプロパガンダゲームの出版直後のtogetter。皆さんの感想です。