総務省の移住希望先調査(自治体相談件数)で新潟県が全国2位 なぜ?調べてみた

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ビックリするようなニュースが流れてきました。

雪国新潟県が移住の自治体相談件数で2位になったそうです。

で、上位の多くは北国・雪国・日本海側を持つ、1位長野県、2位新潟県、3位北海道、4位富山県、5位石川県とのこと。

 

コメントをつけられるページでは今回のニュースに対して「雪国なんて考えられない、静岡県や沖縄県など南の暖かいところが良い」という書き込みが多く見られました。

これは今までの日本のイメージでしょうか。(コメントした皆さん、少し古い)

 

そう思うと今回の結果は今までの日本のイメージと少し違う感じですね、そこでどういうことなのか調べてみました。

特に新潟県が10位から2位に大きくランクアップしましたのそのへんを。

1、新潟県が全国2位ニュースのソース

2、具体的にどういうことなのか

3、除雪のある生活の豊かさ

 

1、新潟県が全国2位ニュースのソース

移住希望の相談が多い都道府県ベスト10(seniorguide.jp)

…これは、昨年度の141,883件の約1.5倍にあたり、地方移住への関心が高まっていることが分かります。…

ここを読むと概要がわかります、是非一読を。

 

平成28年度における移住相談に関する調査結果(総務省)

 ・都道府県別相談件数PDF 常設窓口・イベント時別に件数を分けてあります

 ・各都道府県が設置している常設の移住相談窓口PDF 三大都市圏等で分類、住所も有り。

 総務省、さすが良い仕事をしています。非常に参考になります。

★NHKのサイトより(ニュースサイトなので直ぐに消されましたが、メモから)

新潟県が市町村を通じて行ったアンケート調査結果では平成28年度には実際に移住してきた人も808人と前の年度の373人から大幅に増えているということです。

新潟県の実際の移住者も倍増しています。どういう人たちをカウントしているのは定かではありませんが市町村調査ですので基準は同じで倍増はしていると見てよいでしょう。

↑新潟市中央区の中心部の1つ新潟島のビル街 今回の結果では移住希望先が新潟県のどこなのかは不明です。街場が好きな方には県都新潟市は雪は少なくそして政令市としてある程度の都市機能も持っており、移住に向いていますし、実際に「住みやすい」と評判は高いそうです。また中山間地指向の方にも近くにこういう都市があるのも移住にはプラスではないかと思います。

では、詳しく見てみましょう。

 

 

2、具体的にどういうことなのか

総務省のデータを基に今回の特長「新潟県が2位と大きく伸びたのは何故か?」を見てゆくと全体が見えてきそうです。

都道府県別相談件数PDF をみると

都道府県  合計  窓口  イベント
1 長野県  15,021  11,201 3,820
2 新潟県  13,246  10,326 2,920
3 北海道  11,794   5,943  5,851
4 富山県  11,787  10,925    862
5 石川県   9,099    7,180  1,919
6 兵庫県   8,109    5,967  2,142
7 鳥取県   8,059    5,827  2,232
8 高知県   7,518    5,135  2,383
9 福井県   7,148    6,895     253
10山梨県  6,932    5,670  1,262

※7位までが日本海側もしくは日本海にも面している・日本海側の河川水系の道県です、8位が四国高地県、9位がやはり日本海側の福井県、10位が山の山梨県

◎これらを見ますと三大都市圏と全く異なる風土に行きたい思考があるように思います。兵庫県も神戸市付近以外は実に多様な気候風土の地域が広がります。移住したいと思われる方は違う生き方をしてみたい方、今住んでいる都市圏に無いものを求めているのだと思います。

ですので、雪が降るからとか寒いから北国や日本海側はイヤとかいう暖かさ指向の人は三大都市圏で既に十分であり、実は南国に行ってもそう大差がないことを解っているのだと思います。

つまり移住しなくては手に入らないものは雪や寒さや日本海側気候になるのではないでしょうか。

 

さて新潟県が何故伸びたのか前年度と比較。

平成27年度

1 長野県  12,054  9,754  2,300
2 北海道  6,945  3,380  3,565
3 島根県  6,585  4,164  2,421

10新潟県  5,062  3,692  1,370

以上のように新潟県は前年度に比べ、窓口相談とイベント時相談ともに2~3倍増えています。繰り返しになりますが新潟県はちゃんと仕掛けているのです。(ほとんど何もしかけていない県も多い中、素晴らし)

 

●イベントにての相談受付数

窓口で待つだけでなく仕掛けなければなりません。イベント時の相談数は熱意がわかります。

北海道 5,851
長野県 3,820
新潟県 2,920
高知県 2,383
鳥取県 2,232

上位はイベントも積極的に仕掛けています。

 

●そもそもどんな相談をしているのか?

 27年度のPDFを見ますと 「住まい 仕事 移住者支援制度」がベスト3でした。

 続いて「気候・自然条件 教育・子育て 日常生活環境(買い物、図書館、上下水道等)」

「気候・自然条件」が4位です、やはりどこかに移住したくて相談というより「北国・日本海側」に移住した場合の 「住まい 仕事 移住者支援制度」 が知りたいという感じでしょうか。

 

●で、新潟県はどこに相談窓口を設けているのか?

各都道府県が設置している常設の移住相談窓口PDF に書いてあります。

首都圏
にいがた移住支援デスク・ココスムにいがた 表参道オフィス
にいがたUターン情報センター
 上記ともに 東京都渋谷区神宮前4-11-7 表参道・新潟館ネスパス2階
にいがた移住支援デスク・ココスムにいがた 有楽町オフィス
 東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8階 NPO法人ふるさと回帰支援センター内
新潟県U・Iターンコンシェルジュ 東京事務局
 東京都千代田区大手町2-6-4 パソナグループ本部内
その他
新潟県U・Iターンコンシェルジュ 新潟事務局
 新潟県新潟市中央区上大川前通7番町1230-7 ストークビル鏡橋3階

首都圏に4つは新潟県のみ 全国1位です

その他を含めて計5つも 他と並んで全国3位です。

 

3、除雪のある生活の豊かさ

今回、日本海側雪国が上位を占めたので雪国なんか、寒いところなんかという声が某巨大掲示板でもあがっていますが、先にも書いたように、そもそも移住なんて言うのはそういうもので、例えば雪が降らなくてあたたかいところといえば首都圏で十分なわけで、そういう方は「移住」とは関係の無い方々なのです。

でも雪のある暮らしについてひと言、除雪を楽しく感じる人も、寒さを楽しむ人も大勢います。

これは考え方・感じ方の世界でしてさらには生き方のお話でもあります。

リンクを

いやはや、よそ者・移住者の方が雪国は楽しいかもっす^^道路除雪編

雪囲いを解く雪国の春、無駄な作業か楽しみか。雪国移住向く人、向く考え方。

雪ほげ(雪掘り)は雪かきとは別のもの、本場の除雪の一部始終

雪国の悦楽^^越後長岡6大冬まつりを追ってみます 2015年版 togetter

 

 

■最後に移住関連リンク

自遊人 移住。ぼくらがここに住む理由。 2017/5 がすごく面白かった。

田舎暮らし最高!と思う瞬間かも、大人の雪像づくり(道具が本気すぎ)

地方創生とか移住関連の皆さん沈黙してますがNGT48の荻野さん達皆さんのチャンスに便乗しましょう^^

 

※書籍の案内 池田 弘 (著) 地方イノベーション

掛け声だけに終わりがちな地方創生をいかに実践・実現するか――主体的かつ自立した「民」とそれを支援する「官」、それぞれの役割と活動内容を具体的に提示します。

 

 

 

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